前回ものせた、
ニコマート。
復活にはなかなかの苦労が。
先日、レンズを外し磨こうとおもった時だ、
カメラの内部に
黒い点をみつけた。
レンズをつけなおし、
フェンダーを覗いた。
なぜか、フェンダーの中は
濃い霧ができたように曇った。
もう一度、
レンズを外し、中をのぞきこんだ、
モルト(黒いスポンジ部分)だ、
モルトがへたり角度つきのガラス盤につもっつていた。
なすすべなし。
メーカーに問い合わせても、
古いカメラは分解ができないからとサジを投げられた。
ネットで検索してみた、ワードは
僕の町名と、カメラ、修理
一件、
検索にひっかかた。
古いカメラ 修理しますと、修理者の
顔写真と、連絡先のみ
本日、連絡し訪ねた。
訪ねるとそこは、ただの
民家。僕は、目を疑い
電話番号に電話をしてみた
年は、
50代後半の男性。
相手の
男性は心よく、家に入るように僕に伝えた。
木の古いドアを開けると、
50代、後半の男性、竹中 直人に似た紳士が僕を招きいれた。
僕の足元に何かが、
ぶつかりそうになりすごいスピードで去った
男性は、紅茶を入れながら僕にこう言った。
「あいつは、人見知りでねー」
猫だ。やっと僕の頭が認識した
居間に、とおさられ座るようにと男性は僕に指示した。
御世辞にもきれいとは、言えない家の中
机の上に、ライカの敷物が堂々とあった。
「カメラ見せて」
男性はカメラを手に取り、
ファインダーをのぞきこんだ
おもむろにレンズを外し入念にチェックをしている。
「
ニコマート FT うーんいいカメラだね。1960後半かな、量産用にだされたカメラだが、この年代はいいよ。 だけど
モルトがくそみたいな素材だよね。このカメラどうしたの?」
おやじのです、僕はもうもらったつもりです
僕が小さい時、買ったと言ってました
「いいねー、そんじゃー
直さなきゃ。紅茶のんで」
僕も最近、子供を撮りたくって一眼のデジタルカメラ買いました、そしたらフィルムも試したくて
「君は
フィルムと、
デジタルってどう違うと思う」
味 ですか?
「写真って、撮った人間の
情緒が写るんだよ、いい写真家って情緒が手に取るようわかる
フィルムってなんか情緒が
濃く写るんだよね、いやいやデジタルが悪いって訳じゃないんだよ
だけど、デジって
半導体がいかれたら治せないんだ。僕の手にはおえない
そのてん、このカメラなんて君の
息子にでも渡せるよ」
なんとなく、
素敵な人だと僕は感じた。
「電池入れてみるね、ここまでは、モルトの張替と、レンズのカビとりくらいかな」
観たこともない、電池のパック 聞けば
ドイツ製らしい
「
生きてるよ、 大丈夫。きみのおやじさん、大切にしてたんだね」
子供のような笑顔で男性は笑った
一週間、
カメラの帰りが待ちどおしい